「足は第二の心臓」
「二本の足は二人の医者」
など、健康にとって、足が非常に大切であることを表す言葉はいくつもあります。
今回は、足ツボのマッサージで全身の病気が改善する!100の病気に効果がある足ツボを紹介します。
足のツボ刺激で全身の病気が改善する
そのことを裏づけるように、足には重要な働きをするツボが、実にたくさん集まっているのです。
足のツボだけを使って、いろいろな症状を治療してください、といわれたとしましょう。
患部が足ならともかく、頭痛や目の疲れ、肩こりなどの、上半身で起こった症状を、足のツボで治せるのか、と疑間に思われるかもしれません。
ところが、専門家は、症状によっては、足のツボを用いるだけで、上半身の、あるいは全身の不調を簡単に改善できるのです。
それは、「ツボ」や「経絡」の性質を、うまく利用するからです。
私たちの体では、「気」という生命エネルギーの一種が、全身をくまなく流れています。
その通り道が経路です。
ところが、エネルギーの流れ方は、川の流れと同様に、通り道が曲がりくねっていたり、岩や石がじゃまをしていたり、流れが細くなっていたりして、なかなかスムーズにいかない場合が少なくありません。
ツボの経路を刺激すると不調が改善される
そのような、経絡上のエネルギーの流れが滞りやすい場所がツボなのです。
逆に、ツボとツボとを結び連ねたすじ道が経絡である、ということもできるでしょう。
病気や不調が起こると、それらのツボで、エネルギーの流れに滞りが生じてしまいます。
そこで、ツボを刺激して、エネルギーの流れを順調にしてやれば、体調がよくなり病気も治るというわけです。
例えば、頭痛が起こっている場合、頭だけに不調をきたしているわけではありません。
首すじや肩、背中の筋肉の緊張などが同時に現れているものです。
ですから、足にあるツボを刺激して、経絡の流れを全身的によくしてやると、足はもちろん、腰や背中、肩、首すじ、頭部に至るまで、エネルギーの循環がよくなり、頭痛が改善されるのです。
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そのときには、頭痛が消えているだけでなく、首すじや肩、背中の筋肉の緊張なども消失して、全身の具合がよくなっていることに気がつくはずです。
このように、経絡を介して、ツボ治療を行えば、患部から遠く離れた部位の刺激で症状を改善できる、遠隔刺激、つまり、リモートコントロールが可能になるのです。
足腰が体の基礎である
さらに、足のツボには独自の意味もあります。
人間の祖先も、もとは四本足で歩いていたのが、やがて二本足で直立歩行を始めるようになったといわれています。
二本足での直立歩行は、人間の体を大きく特徴づけることになったのです。
大まかにいうと、手は上半身の器官となり、頭脳と結びついた働きをするようになりました。手は、脳の指令を受けて、人間ならではの細かい動きができます。
手はきわめて、人間的な器官だといえます。
それに対して、足は脳から遠く離れ、人間の高度な部分というよりは、動物的な部分といえます。
建物にたとえれば「基礎」の部分を担っているのです。
私たちが行う二本足歩行の負担は、体の基礎である足腰にかかり、いろいろな反応も、やはり基礎の部分に出てきます。
したがって、足腰のツボを刺激すると、二本足歩行による負担を軽減し、全身をいやし、腰痛、ひざ痛、肩こりなどのさまざまな不調を改善することができるのです。
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また、足腰を鍛えることで、上半身を支える基礎が頑丈になり、全身の健康を支えることができます。
このように、独自の重要な役割を担っている足のツボは、大切な治療点であるとともに、診断点としても欠かせないものが多いのです。
足ツボには意味があり症状で場所が違う
例えば、豊隆(ほうりゅう)のツボをさわると、その人の現在の体格がどうであれ、ほんとうは痩せタイプなのか肥満タイプなのかがわかります。
つまり、今太っている人でもこの肉のつき方が貧弱なら、痩せ夕イプですし、反対に、今痩せていても、ここの肉が盛り上がっていたら、いずれは太る肥満タイプであるとわかるのです。
大脳小脳反射区(だいのうしょうのうはんしゃく)の様子によっては、その人がボケやすいかどうかもわかることがあります。
足ツボ「大脳小脳反射区」についてはこちらもご覧ください
大敦(たいとん)で精力が強いか弱いか、属兌(れいだ)で神経質かどうかがわかる場合もあります。
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このように、体質や病気についての情報も、足腰のツボに如実に現れてくるものです。
たかが足のツボと軽視せず、健康管理にツボ刺激を役立てていただきたいものです。
老化は足や首から現れる
「老化は足から」ということについて、一言述べておきましょう。
確かに、足腰が弱って老化を実感することは多いようです。
しかし、実は、足腰の弱りを自覚する以前に、老化は首に現れてくるのです。
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本人が足腰の衰弱を自覚していない時点であっても、専門家がその人の体をチェックすると、首の症状によって、老化を知ることができます。
具体的には、首がかたい、スムーズに動かないなどの症状によってわかります。
首がかたい、動かしにくいということは、肩が動かしにくい不便さに比べて、実感しにくいでしょう。
しかし、本人が気がつかないうちに、首がかたくなって、全身の老化がどんどん進んでしまうケースが多いのです。
首は頭と胴体のつなぎ目です。
脳と全身を結ぶ重要な血管や神経が通っているところです。
しかし、首がかたく、動かしにくくなると、脳での血液循環が悪くなり、脳からのいろいろな指令も全身に伝わりにくくなります。
その結果として、老化が進行してしまうことになるのです。
足首を回すと首のコリがとれる
それを改善するためには、首を回してやわらかくしてやることも必要です。
しかし、重い頭を支えている首を不用意に動かしすぎると、さらに首すじや肩の筋肉が緊張して、具合が悪くなってしまうこともあります。
そこで、首の代わりに足首を回すことが、首をやわらかくするのに役立つのです。
いつも足首を回して、やわらかくしておくと、首のほうも、やわらかくなって、動かしやすくなっていきます。
試しに、寝違えを起こして首を動かしにくくなったとき、足首をグルグルと回して(特に首を動かしにくい方向に)みてください。
動かしにくい首が、だんだんと動かしやすくなり、回復も早まるはずです。
これは大変不思議な現象ですが、このように、足は大事な役割を果たしている、ということなのです
足のツボは見つけやすい!
足ツボの位置は個人差があるので、人によって多少ずれがあります。
ですから、見つけるときの重要なポイントは、ツボを押したときに感じる圧痛(押すと感じる痛み)になります。
ツボに出る圧痛は、原則として、健康な人には出ないものです。
足ツボを押して強い圧痛を感じる場合は、どこかに不調があると考えられるのです。
圧痛には、だるいような痛みや、ズーンと響くような痛みなど、いろいろな痛みがあります。
何度か押しているうちに、ツボに当たる部分だけが、刺激を敏感に感じることがわかるでしょう。
紹介する足ツボは、どれもとても見つけやすく、覚えておくと便利な特効ツボです。
子供からお年寄りまで、自分の手などを使って、実に簡単に刺激できます。
100の症状の中から、自分が現在悩まされている症状を探して、そのツボ刺激を、ぜひ試してみてください。
症状の改善に、確実な効果が得られると思います。
足の甲のツボ
右足の内側のツボ
右足外側のツボ
足の裏のツボ
ただし、医師の治療が必要な病気の場合には、足ツボ刺激だけに頼って治そうとはしないてください。
必ず、医師の診断を受けて、医師の治療を続けながら、合わせて、足ツボヘの刺激を行うようにしましょう。
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