「活性酸素」という言葉はもうご存知でしょうか?
私たちの体にとって強い毒素となるものです。
もちろんこれらを防ぐ対策も必要となるわけです。
今回は、「ごま」には抗酸化作用があり細胞の老化を防ぎ体を健康に若返らせる成分が充満しているその理由についてお話しします。
活性酸素とは!?
生物の老化の犯人として
活性酸素が注目されるようになってきました。
活性酸素というのは
不安定で酸化力が強い分子の仲間です。
植物油が酸化したときに生じる毒性を持つ過酸化脂質なども、広い意味でこの活性酸素の一つに数えられています。
では、なぜこのようなものが問題にされるかというと、活性酸素に酸化力があるからです。
活性酸素は攻撃性に富んでいて、近くにある分子や原子から水素を引き抜いてしまうのです(これを酸化という)。
すると、引き抜かれたほうも不安定な状態(フリーラジカル)になり、別の分子から水素を引き抜こうとします。
活性酸素が体に与える影響
こうした連鎖反応が私たちの体の細胞膜で起こると、どうなるでしょうか。
細胞膜には
酸化されやすい不飽和脂肪酸
(植物油などの油脂に多い成分)が多く含まれていますから
活性酸素の攻撃を受けると
たちまち過酸化脂質が次々と生じていき、最終的には細胞が破壊されてしまうのです。
しかも、細胞の中の遺伝子の本体
(デオキシリボ核酸)などにも影響がおよび、こうしたことが積もり積もって、細胞の老化や癌(ガン)までもが起こってくると考えられています。
これは老化のフリーラジカル説といわれるものです。
実は、活性酸素に私たちはたえず狙われているのです。
タバコの煙や排気ガスなどを吸ったり
紫外線を浴びたりするだけでも活性酸素が発生します。
そのため、体には活性酸素に対する防衛網が、最初からしっかりと配備されています。
活性酸素を除去するビタミンEの抗酸化作用
たとえば、細胞膜にはビタミンEがたくさん含まれています。
なぜビタミンEが細胞膜に多く含まれているかというと、ビタミンEには酸化を抑える作用(抗酸化作用)があり、活性酸素を迎え撃つことができるからです。
体の中に活性酸素が少しぐらい出来ても
防御網がしっかりしているので、すぐに退治されます。
とはいえ、長い目で見ると
私たちの体が徐々に老化していくのは、やはり活性酸素の影響を受けているからにほかなりません。
また、年を取ると、活性酸素の防御網の能力も低下していくといわれています。
そのため、最近は、ビタミンEのような抗酸化物質の人気が高まっています。
つまり、食品に含まれる抗酸化物質をたくさんとって、それで活性酸素に対する防御網を強化しようというわけです。
活性酸素の除去効果についてはこちらもご覧ください。
抗酸化物質の「ごま」が活性酸素を迎え撃つ!
もともと私たちは
食品からいろいろな抗酸化物質を補給し、活性酸素から身を守っていたのです。
話題のビタミンCやβカロチンも抗酸化物質ですし、昔から健康によいとされてきた食品を調べると、多数の抗酸化物質を含んでいることがわかります。
そうした典型的な食品が「ごま」です。
ごまには抗酸化物質がたくさん含まれているのです。
・ごまを焙煎して作るごま焙煎油(日本で、一般的にゴマ油と呼ばれているのはこれに当たります)にはセサモール
・焙煎しないで作るゴマサラダ油にはセサミノール
と呼ばれる、優秀な抗酸化物質がたくさん含まれているのです。
ゴマ種子に含まれる主なリグナン抗酸化物質とその含有量
さらに、ごまに含まれるセサミン、メラノイジン(ゴマ油の褐変成分)にも、抗酸化作用があることがわかってきました。
[セサミンリッチ]
ごまの効果についてはこちらもご覧ください。
ふだんから、ごまやゴマ油、ゴマ製品をよく摂取して、抗酸化物質を補給しておくことは、健康を守るために大いに意味のあることでしょう。
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