最近の東洋医学に対する関心の高まりは、大変なものです。
手や足の裏のつぼ刺激などは、多くの人の知るところとなりました。
ところが意外と知られていないのが、足のつけ根から足首にかけての範囲に散らばる「つぼゾーン」のマッサージです。
ここでは、なぜ足への刺激が体にいいのか、その理由を説明しながら、実践方法を詳しく紹介します。
気の巡りを良くし症状を改善する
まずおへそを中心にして
体を上下に二つ折りにしたとします。
例外もありますが、こうして重なりあった
上半身と下半身の部分に
それぞれ対応した箇所があるというのが、東洋医学の考え方です。
例えば
頭なら足の先
腹部一帯は大腿部前面
背中や腰は大腿部の後ろ
といった具合です。
全然関係ないところなのになぜ?とお思いでしょう。
それは、次のような理由からです。
東洋医学では
ある種の生命エネルギーのことを「気」と呼びます。
そして、この気が流れる道を、経絡といいます。
経絡の気の巡りが悪くなると
血液循環が滞りがちになったりして
痛み、こり、冷え、などさまざまな症状を招くのです。
そしてこの経絡は
上半身と下半身の対応する部位を
見事に結んでいるのです。
そこで、各部位に対応する足のゾーンを押して刺激を与え、経路の気の流れを正常な状態に戻してあげます。
すると、筋肉のコリなどがほぐれ、患部の血行が良くなり、症状が緩和されるのです。
足ツボの効果についてはこちらもご覧ください
足つぼマッサージの方法
それでは、足つぼマッサージの方法の説明に入ります。
初めに、それぞれの症状に対応した足のゾーンを押しながら、圧痛点(あつつうてん)を探してみます。
圧痛点とは
押してみて痛みを感じる箇所です。
ゾーン刺激は、いわば遠隔操作としての治療法です。
ですから、痛いと感じる箇所があったら、それはゾーンに対応する患部か反応していると考えて結構です。
圧痛点が確認できたら、5本の指全部を使い刺激します。
場所にもよりますが、基本的には
両手の親指どうしを重ねて押します。
力が加わりやすいように
テコの原理を応用して
それぞれの手の親指を除く4本の指は
足の反対側に回し、テコの支点にしましょう。
そして押すときは
足の中心に向かって
真っ直ぐ押し込むようにします。
この指圧は、
1つの圧痛点に対し、3~5秒間行うのが適当です。
そしてこの圧痛点を重点的に、ゾーン全体を3分間を目安に刺激します。
これを、症状が治まるまで、毎日続けてください。
さきほどから
私が押すことにこだわっているのには、理由があります。
症状が皮膚の表面だけに投影されるのであれば
マッサージするだけでも改善していきます。
ところが実際は
症状が投影する部位がゾーンの奥にあり
強い圧力を与えなければ、効き目が期待できないケースが多いのです。
そのため、皮下の深部にまで刺激が到達する指圧をお勧めするのです。
足ツボの効果についてはこちらもご覧ください
体調の維持機能を正常にする
ところで人間は
体に変化を与えようという刺激(ストレス)に対して、形態や生理的な性質を一定の状態(正常な状態)に保とうとする機能を、もともと持っています。
これを、ホメオスタシス(恒常性維持機構)といいます。
では、そんな人間の能力をしてもいなぜ病気になるのか、不思議に思うかもしれません。
通常はベストの状態がインプツト(記憶)されているホメオスタシスも、環境や年齢の変化によって、間違った情報が記憶されることがあります。
その間違った情報を修正して、本来の方向ヘホメオスタシスを導いていくのが、この治療法なのです。
具体的な症状についてのツボはこちらもご覧ください
今回は、刺激についての理由と、実践方法についてのご紹介でした。
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