足首を捻挫したらすぐに病院行った方が良いのでしょうか?
症状がひどくないときは、まずは応急処置「RICE処置」を行い、症状や経過により受診することをおススメします。
今回は、足首を捻挫した!まず応急処置「RICE処置」で症状により受診することについてお話しします。
足首を捻挫したとき注意すべきこと
足首を捻挫(ねんざ)すると
足首の周りに(特に外側)痛みや腫れ、また内出血などが出ることは、皆さんご承知のことと思います。
しかし自覚症状としての痛みや腫れの程度は、実際に起こった捻挫(ねんざ)の重症度とは必ずしも一致しないことがあります。
中でも一番注意しなければいけないことは
単なる捻挫(ねんざ)だと思っていても、骨折やじん帯の損傷など、重傷になっていることが比較的多いということです。
骨折やじん帯の損傷がある場合は
初期に適切な治療をしなければ骨の変形や痛みが残り、いわゆる後還症に悩まされることにもなりかねません。
痛みや腫れ、内出血が受傷直後からひどい場合や、見た目に足首の変形がありそうな場合は、すぐに病院を受診しなければいけませんが、症状がそれほどでなくても応急処置は、ぜひやってほしいと思います。
捻挫(ねんざ)の応急処置「RICE処置」とは
捻挫(ねんざ)の応急処置として「RICE処置」が一般に勧められていますが、
これは患部の痛み、腫れ、出血を軽減するのが目的で、内容は
R:rest(安静)、
I:ice(冷却)、
C:compresslon(圧迫)、
E:elevation (挙上)
の4つです。
詳しい方法は、「日本整形外科学会」のホームページに掲載してありますので、こ参照ください。
日本整形外科学会ホームページアドレス
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/athletic_injury.html
RICE処置を行って2日経っても
足が着けないような痛みなら
骨折やじん帯の損傷の疑いがありますので、早めに病院を受診することをお勧めします。
ねんざで病院を受診すると、多くの場合まずレントゲン撮影をします。
足のくるぶしや足の甲の骨折は、大人の場合はほとんど診断がつきますが、子どもの場合はレントゲンに写らない骨折(軟骨骨折)をしていることも多くあります。
レントゲンで異常がないにも関わらず症状が強い場合は、エコー検査でじん帯の損傷や骨折がないかを確認します。
治療は診察の結果とレントゲン、エコーの所見、さらに患者さんの年齢や活動性を考慮して決定します。
内服薬や湿布で経過をみる場合から、ギプス固定、最も重症の場合は手術まで治療は様々です。
治療の方法については、主治医とよく相談して、十分に納得してから治療を受けましょう。
代償作用(かばうこと)について
人の体は、力の入っている場所と抜けている場所が混ざり合ってバランスを保っています。
例えば、普段何げなく立っているとき、ふくらはぎには力が入っているけれど、背中(背筋)の力は抜けていたりします。
これが通常なのですが、ケガをしたり痛みがあると、普段保っていたバランスが崩れてしまいます。
足首や膝を負傷した選手が腰が痛くなるということはよくあります。
これは、普段歩くときにはメインで働かない腰の筋肉が、負傷した足首や膝への負担を減らすために膝周りの筋肉の代わりに働き、腰の筋肉に通常以上の負荷がかかることで起こります。
腰の筋肉で支えられる許容量を超え、痛くなる場合があるのです。
このように、負傷した部分の負荷を減らすことを「代償作用(かばうこと)」といいます。
ですから、腰が痛くなるのは悪いことではありません。
もしかばうことがないと、足首や膝への負荷が通常のままかかり、足首や膝の回復がさらに遅れます。
気を付けないといけないことは
そのまま回復したときに
今度は腰の筋肉が代償したままで動いてしまうということです。
足首や膝は回復したのに腰の痛みが残ったり
歩き方がおかしいと指摘されたりします。
痛みが軽減してきたら、今度は足首や膝にしっかりと負荷をかけることが必要です。
膝痛予防のストレッチについてはこちらもご覧ください
同じ足首や膝の痛みや傷病であっても
今は負荷をかけた方がいいのか
あるいは代償した方がいいのか
状況に応じて違いますし、復帰の過程でも変化してきます。
同じことを繰り返して改善が無い場合、今までとは違う体の使い方などを取り入れることも試してみてくださいね。
おわりに
国体の開催や、2020年には東京オリンピックが控えており、各地市民の間にもスポーツ熱が高まってきています。
ストレッチ筋力強化についてはこちらもご覧ください
捻挫(ねんざ)は
スポーツの現場の中でも多く遭遇する外傷ですが
初期治療の方法を覚えておいて病院に行くベきかどうかの判断を誤らないように心がけながら、今まで以上に日々の生活の中に運動を取り入れ、スポーツライフを楽しんでいただけたらと思います。
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