脳梗塞/動脈硬化

脳梗塞の前兆!片目が見えない・体がしびれるなど短時間でも要注意!

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従来、日本で非常に多かった脳卒中も、ここ20~30年でへってきました。

ただし、脳卒中のうち、脳梗塞だけはふえ続けています。

これには、食事などの生活様式の変化の影響が大きいと考えられています。

今回は、片目が見えない!体がしびれる、ろれつが回らないなどの発作が短時間で収まったとしても脳梗塞の前兆である可能性が大きいという注意点についてお話しします。

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脳血栓と脳梗塞

脳梗塞は

脳の血管が動脈硬化によってつまったり

細くなったりして血液が通りにくくなるもので、脳血栓脳塞栓に大別できます。

 

脳自体の動脈硬化で血管がつまるのが脳血栓

心臓など脳以外の部分でできた血栓(血のかたまり)が流れてきて、脳血管が塞がれるのが脳塞栓です。

 

脳梗塞には2種類の症状がある!

脳梗塞がごく小さく

比較的影響の少ない場所にできた場合は

自覚症状をほとんど現さない「無症候性脳梗塞(むしょうこうせいのうこうそく)」となります。

 

そして、もう一つ脳梗塞に含まれるのが

一過性脳虚血発作(いっかせいのうきょけつほっさ)」です。

 

左右片側の手足のマヒやしびれろれつが回らないものが二重に見えるなどの神経症状が起こり、24時間以内で消失するものです。

多くの場合は数分か、長くても一時間以内で消失しますが、なかには半日以上続く場合もあります。

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一過性脳虚血発作とは

一過性脳虚血発作は

脳の血管にいったん血栓がつまったものの

すぐそれがはずれたり、溶けたりして血流が回復した場合に起こります。

 

その症状は多彩ですが、最も多くみられるのは、食事中に急に片手がしびれて力が入らなくなり、茶わんやハシを落としてしまう症状です。

この場合、しびれるのは片手だけで、両手に同時には起こりません。

一過性虚血発作で見られる症状

手のしびれにせよ、ほかの症状にせよ、一過性脳虚血発作の多くは数分で消失するので、

患者さんは「なにか変だったけれど、治ったからまあいいだろう」という程度ですませてしまいがちです。

ここに大きなワナがあります。

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一時的な症状でも既に脳梗塞ができている

以前は、専門家の間でも

一過性脳虚血発作は脳梗塞の軽い発作ととらえられていました。

 

すぐに症状が戻るのだから、さほど怖くないものだろうと考えられていたのです。

しかし、最近の検査法の進歩によって、一過性脳虚血発作に関する二つの重要な点がわかってきました。

 

ひとつは、MRI(磁気共鳴断層撮影)で調べてみると

だいたい6~12時間症状が持続する一過性脳虚血発作の場合、すでに脳梗塞が起こっているということです。

 

つまり、一過性といっても、それは見た目の症状が一時的に出て消失するだけであって、脳の中ではすでに小さいながら、りっぱな脳梗塞ができているというわけです。

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重大な脳梗塞の前兆と考えよ

もうひとつは

たとえ数分でおさまるものでも

一過性脳虚血発作を起こしたあと

そのまま放置すれば

やがては重症な脳梗塞発作を起こす危険性が高いということです。

 

たとえば、細い血管が血栓でつまると、最初から軽症の脳梗塞となり、一過性の症状ではすみません。

ところが、脳の主要な太い動脈がつまりかかった場合は、一過性脳虚血発作が起こります。

 

しかし、そのときは一過性ですんでも、太い血管が動脈硬化で狭くなっており、つまりやすい状況は続いています。

そのため、やがては太い血管がつまってしまい、重症の脳梗塞発作を起こすことが多いのです。

とくに、一過性脳虚血発作を何度かくり返しているような場合は、太い動脈に重大な狭窄(きょうさく)があることが疑われます。

 

また、心臓にできた血栓が流れてきた場合も、一過性脳虚血発作を起こしやすいものです。

この場合も、流れてきたのがたまたま小さな血栓だから一過性ですむのであって、次に大きな血栓がくれば、脳の太い血管の分岐部にはまりこむようにつまってしまいます。

 

これが前述した脳塞栓で、脳血栓に比べると意識障害が長く続くような重い脳梗塞になる例が多くみられます

 

ですから、いずれにしても

一過性脳虚血発作は決して

脳梗塞の軽いものではなく

むしろ重大な脳梗塞の前兆なのです。

 

一過性脳虚血発作が疑われる症状があったら、「すぐに症状がなくなったからよかった」と思うのではなく、「重い脳梗塞の前兆の症状が起こった」と考え、早急に病院へ行ってください。

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脳梗塞の検査と治療

この場合、ある程度大きな病院で神経内科にかかり、MRIのほか、脳の血流を調べる脳血流シンチグラム(スペクト)やMRA (磁気共鳴血管撮影)などの検査を受けることが大切です。

さらに、動脈硬化の程度や心臓病の有無も調べ、必要に応じた治療を受けなければなりません。

 

心臓病の中でも、とくに心房細動と呼ばれるタイプの不整脈(心臓の心房の筋肉が震えるもので、心電図の基線が波のように揺れる)がある場合は、心臓内で血栓ができやすいので要注意です。

この場合は、「ワーファリン」という薬を使って脳梗塞を予防します。

脳梗塞の予防についてはこちらもご覧ください

 

 

一過性脳虚血発作

症状がすぐに消失し、見逃しやすい点で

無症候性脳梗塞と並ぶ「隠れ脳梗塞」として注意が必要です。

隠れ脳梗塞についてはこちらもご覧ください

 

 

その症状や危険性をよく知って、思い当たる症状が出たら、早急に神経内科を受診していただきたいと思います。