アトピーに油が含まれる食事は危険すぎる!おすすめの和食の内容とは

健康・からだ




近年、食生活の欧米化に伴う健康上の弊害が問題視されているのを知っていますか?

実はアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患もそれらの仲間に入ります。

アトピー性皮膚炎は、日本人が伝統的な和食を中心に食べていた昭和30年代までは非常にまれな病気だったのです。

今回は、アトピーに油が含まれる食事は危険すぎる!おすすめの和食の内容についてお話しします。

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余分な脂肪がアレルギーを起こす

私たちは、数多くの症例を観察した結果、アトピー性皮膚炎の多くは、個人の処理能力を超えた高エネルギー・高たんぱく食をとり続けて、ついにその処理機能に破綻をきたして生じるという確信を得ました。

 

私たちが食物から摂取した栄養素は、体内で分解・処理して活用されますが、処理能力を超えて摂取したたんぱく成分は、血液中でポリペプタイド(アミノ酸が二〇〇個余り結合したもの)というアレルギー反応を引き起こす物質に形を変えます。

 

同様に余分な脂肪も、アレルギー反応を促進させると考えられているのです。

乳児のアトピー性皮膚炎は、妊娠中や授乳中にお母さんが摂取した過剰なたんぱく質、脂肪が胎盤や母乳を介して赤ちゃんに影響を与えて、発病するようです。

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アトピー改善は和食中心の食事に戻す理由

そこで、下関中央病院の医師たちが食事指導としてとり入れ、実績をあげているのが、和食中心の食生活に戻すという試みです。

 

元来、日本人は米と小麦を主食に、豆類や魚介類をたんぱく源にして、ビタミン、ミネラル類の豊富な野菜、海藻類を食べることで、自然に理想的な栄養バランスが保たれていたのです。

日本人の体質、体力を考えると、やはり長い年月をかけて築かれた和食が、理想の食事といえるのではないでしょうか。

 

一方、洋食中心の現代の食事は高エネルギー・高たんぱく質のうえ、それらの被害のブレーキ役として働くビタミン、ミネラル類が極端に不足しています。

 

そしてアトピー性皮膚炎では

たんぱく質および脂肪成分の主要供給源である植物油、卵、牛乳、肉類の摂取量が大きな問題になります。

 

とくに最近、脂質で注目されているのは、多価不飽和脂肪酸です。

☆α-リノレン酸系の多価不飽和脂肪酸

★リノール酸系多価不飽和脂肪酸

 

この多価不飽和脂肪酸には

・α-リノレン酸系(α-リノレン酸、EPA、DHA)

・リノール酸系(リノール酸、アラキドン酸)

の二種類があり、お互いが拮抗(きつこう)的にバランスをとりながら働いています。

 

このうちリノール酸は、「コレステロール値を下げる作用がある」と一時期いわれ、リノール酸を含む植物油が急速に普及したわけですが、最近では逆にリノール酸の過剰摂取による弊害が叫ばれています。

脂質成分は米、大豆、青身の魚、肉類など日常食べている食品中に十分含まれているので、体力のない乳幼児や運動不足の成人では、とりたてて植物油を摂取する必要はないようです。

 

種類別にいうと、α-リノレン酸系では、α-リノレン酸は野菜、海藻類やシソ油に、EPA、DHAは魚に含まれています。

脂質は過剰なリノール酸系の脂肪酸を控え、魚離れ、野菜離れによって不足しているα-リノレン酸系の脂肪酸をふやすのが健康的な摂取方法であり、それが無理なく実行できるのが和食なのです。

α-リノレン酸系の脂肪酸には、リノール酸系の脂肪酸のアレルギー促進作用を抑制する働きがあるといわれています。

 

ちなみに、私たちは主要脂肪酸の比率は、昭和30年代の比率と同じように、α-リノレン酸系対リノール酸系が1対3、EPA対アラキドン酸は2対3を理想としています。

しかし、実践にあたってはとくに数字を気にする必要はありません。

以下の点に注意をしながら和食を食べ続ければ、自然にこの比率に近づいていくはずです。

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アトピーを防ぐための食事ポイント

たんぱく質

卵、牛乳、獣肉をできるだけ避け、魚介類、豆類に替える。

 

脂質

植物油、動物性油の使用をやめ、魚や大豆などの食品から補う。

キンピラ、ヒジキ、オカラなどの炒め物は週に3~4日程度とし、そのさいは植物油のなかでもシソ油(薬局や健康食品店で売られている)を使う。

献立に揚げ物を取り入れるなら、汗をかくまで運動をする。

 

ビタミン、ミネラル類

緑黄色野菜、根菜類、海藻類を煮物、おひたし、みそ汁などの和風料理で積極的に摂取する。

 

炭水化物

米、小麦はよくかんで(20回以上)食べる。

ところで、最近アトピー性皮膚炎の主因食品として、卵、植物油、牛乳の三大食品に次いで、穀類の米、小麦が問題となっています。

 

洋食中心の食生活を続けていると、植物油、卵、牛乳、肉類だけで食物の処理能力の90%以上を費やしてしまい、その結果、穀物に含まれているたんぱく質が処理できなくなるからだと推測しています。

ですから、米が体に悪影響を与えている場合には、まず植物油、卵、牛乳、肉類を除去した和食を実践し、それで改善されなければ、専門家の指導に従い、米の除去を試してください。

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アトピー改善の和食の効果と期待

また、和食を実行すると同時に、よく体を動かして自らの処理能力を高めていくことも、アトピー性皮膚炎の改善には必要です。

もし和食に切り替えて、鼻や目がかゆい、フケがふえるなどの症状が現れた場合には、植物油をとりすぎていますから控えてください。

 

さて、こうして1日3食を徹底して和食にしていくと、短期間で劇的な変化が期待できます。

 

1~2週間でかゆみは消失し、皮膚の炎症も1~3ヵ月のうちに見違えるほどきれいになるでしょう。

その結果、外用薬が不要になったり、薬を使わざるをえない場合でも、使用期間と使用範囲を大いに節減できます。

 

さらに、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、慢性蕁麻疹などや、アトピー性皮膚炎の患者が併発しやすい下痢、便秘、腹痛などの消化器症状、粘膜・結膜のかゆみ、慢性疲労なども改善されてきます。

 

是非、和食中心の食生活を!

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