女性特有の心身に変化をもたらす月経周期!
そんな月経前症候群について知っていますか?
女性だけの問題ではありません!女性特有の身体の不調は理解と協力が必要なのです。
今回は、男性にも知って欲しい女性特有の「月経前症候群」身体の不調や症状についてお話しします。
月経前症候群とは
月経周期に伴い心身の変化があることは、古代ギリシャ時代の文書にも記載されているほど大昔から知られていました。
精神的な症状と身体的な症状を含めて「月経前症候群」といわれており、一般的には「PMS(Premenstrual Syndrome)」として知られています。
ただ、その症状は多彩であり、月経開始とともに軽快するもので、命に関わることがあまりないことから、自党症状はあるものの特に治療をせず、やり過ごしている女性も多いかと思われます。
そもそも月経は子宮の中の膜がはがれて約1カ月に1回出血を伴って起こる生理的現象の一つです。
月経の1周期の間には、その周期の時期に応じて心身の違和感を感じていることが多いものです。
例えば、排卵の後の時期には
下腹部痛や腰痛・乳房緊満感などの身体的症状に加え、イライラ・憂鬱などの精神的な症状も出現してきます。
月経前症候群の症状って
日本産婦人科学会用語集・用語解説集によると、
″PMSは月経前3~10日の時期に精神的・身体的な症状が現れもしくは増悪し、月経の発来とともに軽減・消失するものを「月経前症候群」″と定義されています。
このような症状が出現すると、イライラして周囲に八つ当たりしたり仕事に集中できなくなったりする等、社会生活に支障をきたすことがあります。
これは月経周期において卵巣から分泌される性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)の変動によってこのような症状が出現してきていると示唆されています。
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月経前症候群の症状緩和の方法
上記のような症状がある場合、
まず月経周期によって体調の変化が起こることを知ることが大事です。
そうすることで日々の仕事や家庭生活の負担の度合の見通しをたてるだけでも、症状を緩和させることができる場合もあります。
それでも日々の社会生活に支障をきたすほどの重症な場合は、治療を行うことになります。
その例として、規則正しい生活や十分な睡眠、適度な運動などを行いながら、漢方治療や経口避妊薬(いわゆるピル)安定剤などの向精神薬などを行って治療をしていきます。
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最近ではスマートフォンのアプリなどでセルフケアができるようになり、より簡便に自己管理ができるようになっています。
また、その記録は診療においても有益なものになっています。
男性も理解が必要!
月経のある女性の大半が月経前に何らかの不快感や苦痛を伴うことが多く、日常生活や社会活動に支障が出てきていることは否めないことです。
これは女性が社会での活躍を制限させる要因の一つであり、社会全体として損失であると思われます。
このことは、女性だけでなく男性もこの状態を知り、お互いの理解や協力のもと、より充実した社会生活を営めるよう努める必要があると考えます。
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